中3理科「化学電池と燃料電池」についてまとめています。化学電池と燃料電池に関して、電池そのものについての性質についてもふれています。それでは、中3理科「化学電池と燃料電池」をみていきましょう。
電池
電池の発見は、1800年、イタリアの科学者ボルタが、銅と亜鉛、食塩水を使った電池をつくりました。
- 化学電池…化学エネルギーを電気エネルギーに変えるしくみです。電解質の水溶液に2種類の金属を入れると化学電池ができます。
- 備長炭電池…食塩水に木炭(備長炭)とアルミニウムはくを組み合わせた木炭電池で長時間電流を取り出すと、アルミニウムはくが化学変化でぼろぼろになります。
電流をとりだす実験
いろいろな金属と食塩水で電流が取り出せるか調べる実験です。
<手順>
- 食塩水に銅板と亜鉛版を入れ回路を組み立てて、電子オルゴールが鳴るかどうか調べます。
- オルゴールの+と-を逆につなぎ、鳴るかどうかを調べます。
- 金属の組み合わせをかえて、オルゴールの鳴り方を調べます。
<結果>
+極 | -極 | オルゴールの鳴り方 |
銅 | 亜鉛 | 曲とわかる遅く弱い |
銅 | マグネシウム | はっきりと曲が聞こえた |
亜鉛 | マグネシウム | 音はするが曲にはならない |
- 2で、つなぎ方を逆にすると鳴らない。
- 3で、銅板と銅板など、同じ種類の金属板を使うと鳴らない。
<考察>
食塩水に2種類の金属を入れると、電子オルゴールが鳴るので、電池になったとわかります。
用いる金属がどちらの極になるかは、金属の組み合わせによって変わります。
電池とイオン
電池をつくって電極の変化を調べる。
<手順>
- 回路をつくり、プロペラが回るか調べます。
- しばらくモーターを回転させ、金属板の変化を調べます。
<結果>
- -極の亜鉛版は溶けだし、+極の銅板からは気体が発生しました。実験後、亜鉛版を観察すると、水溶液につかっていた部分は、表面がざらついているのがわかりました。
<考察>
- 電流が流れているとき、電池の内部では化学変化が起こっています。
電極で起こる化学変化

電池を取り出す実験
うすい塩酸に銅板と亜鉛版を入れた電池についてです。
<経過>
- 亜鉛は、2個の電子を失って亜鉛イオンZn2+となり、うすい塩酸中に溶けだしていきます。
- 亜鉛板に残された電子は、銅線をとって銅板へ向かって流れます。
- 銅板の表面では、塩化水素に電離によって生じた水溶液中の水素イオンH+が、導線から流れてくる電子を1個受け取って水素原子となります。水素原子は2個結びいて水素分子となり水素が発生します。
<結果>
うすい塩酸に銅板と亜鉛版を入れると、電子は亜鉛版から導線を通って銅板という向きに流れますが、電流の向きはその逆向きと決められているので、銅板から亜鉛版という向きに電流が流れることになります。したがって。銅板が+極、亜鉛版が-極になります。
燃料電池
燃料が酸化される化学変化から、電気エネルギーを取り出すしくみです。燃料の水素を供給すれば、継続して電気をエネルギーを取り出せます。
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