「音が鳴る」「電球が光る」「物が動く」――これらの現象の裏には、エネルギーの存在とその移り変わりがあります。中学理科で学ぶ「いろいろなエネルギーとその移り変わり」は、日常生活と深く関わる重要な単元です。
この記事では、光・熱・運動・電気などのエネルギーの種類と、その変換(エネルギーの移り変わり)について、具体例とともにわかりやすくまとめました。テストでよく出る「エネルギーの保存」や「変換の流れ」も丁寧に解説しているので、確実に理解を深められます!
いろいろなエネルギー
エネルギーには、
- 変形したゴムやばねがもっている弾性エネルギー
- 電気がもつ電気エネルギー
- 熱がもつ熱エネルギー
- 光がもつ光エネルギー
- 物質がもっている化学エネルギー
などがあります。
エネルギーの大きさ
電気エネルギーなどの大きさも、力学的エネルギーと同じように、ジュールを用いて表します。
電気エネルギーなどの大きさも、力学的エネルギーと同じように、ジュールを用いて表します。
エネルギーの移り変わり
エネルギーは、たがいにほかのエネルギーに変わります。
<例>
- 運動→電気(手回し発電機)
- 光→電気(太陽電池)
- 運動→熱(火おこし器)
- 熱→電気(ベルチェ素子)
発電機におけるエネルギーの移り変わり
手回し発電機を回して豆電球を光らせます。
↓
手回し発電機によって、運動エネルギーが電気エネルギーに変わる。さらに光エネルギーに変わって豆電球が光る。
ポットにおけるエネルギーの移り変わり
水を入れたポットを振り続けます。
↓
運動エネルギーが熱エネルギーに移り変わり、水の温度が上がる。
発光ダイオードにおけるエネルギーの移り変わり
発光ダイオードに光をあてます
↓
光エネルギーが電気エネルギーに変わり、電子オルゴールがなる。
発電方法(電気エネルギーの作り方)
家庭で使うエネルギーは、ほぼ半分が電気エネルギーで、そのほとんどは火力発電、水力発電、原子力発電から得られます。日本のエネルギー自給率は4%程度しかありません。
- 火力発電…化石燃料(石油、天然ガス、石炭)を燃やして得た熱エネルギーで高温の水蒸気をつくり、タービンを回します。
- 原子力発電…ウラン原子が核分裂して出すエネルギーで高温の水蒸気をつくり、タービンを回します。
- 水力発電…ダムにためた水を落下させてタービンを回します。
くらしとエネルギー
日本人一人あたりのエネルギー消費率は、家庭や自動車、産業などで使われているものに加え、エネルギーの変換にともなうロスまで考えると、約5.7Kwと大量のものになっています。
エネルギーは、形を変えてさまざまな現象を引き起こします。エネルギーの種類や移り変わりをしっかり理解すれば、身の回りの出来事にも理科の視点を持てるようになります。今回の要点をしっかり復習して、理論と実生活をつなげながら学びを深めましょう!
コメント