【中2理科】運動器官と感覚器官の要点まとめです。運動のしくみ、感覚器官、動物の反応の仕方、反射について学びます。
運動器官の要点
- 骨格…骨格は、多くの骨が結合して組み立てられていて、体を支えるとともに、体を動かすはたらきをしています。
- 筋肉…骨の周りに筋肉があり、筋肉が丈夫なけんで、骨につながっています。運動器官は、手足などを動かすときには、筋肉のはたらきにより、関節の部分で骨格は曲げられます。
骨格
からだを支えたり、筋肉と連動して運動をしたりするほかに、内臓などを保護している。セキツイ動物のように内骨格のあるものと、節足動物のように外骨格に おおわれているものがある。
セキツイ動物のように、体内に骨があり、その骨の外側に筋肉 がついているからだのつくり。
➋外骨格
昆虫やカニのように、皮膚 の付属物としてからだの外側をかたい殻がおおい、内側に筋肉がついているからだのつくり。
筋肉
筋繊維という細長い繊維状の細胞からできている。筋繊維はさらに、タンパク質を主な成分とする筋原繊維という細い繊維の束があり、これが筋肉の収縮を起こすもとになる。筋肉は、骨格筋、内臓筋、心筋に分類される。
骨格についている筋肉で、筋原繊維にタンパク質の横しまがある。自分の意志の力で動かせる随意筋である。収縮ははやいが疲労しやすい。
➋内臓筋(平滑筋)
内臓や血管を運動させる筋肉で、筋原繊維に横しまがない。自分の意志では動かせない不随意筋である。収縮はゆっくりであるが持続性がある。
➌心筋
心臓を動かす筋肉で、筋原繊維に横しまがあるが、自分の意志では動かせない不随意筋である。収縮ははやくて、しかも持続性がある。
関節
骨と骨とが一方はくぼみ、他方はふくらんで動けるように結合している部分。すり合わせの部分には軟骨があって、骨どうしが直接ぶからないよう、クッションの役割している。
関節全体は靭帯というじょうぶな膜で包まれ、内部に滑液を満たして軟骨の摩擦を防いでいる。関節には、回転できる球状関節、一方にしか曲がらないちょうつがい関節、ある程度回転できる車軸関節などがある。
骨格筋の両端にあり、白色を帯びたじょうぶな繊維の束でできていて、関節をはさんで2つの骨についている。
感覚器官の要点
感覚器官は、目、耳など、まわりの様々な刺激を受け取る部分です。それぞれの感覚器官には、光、音など決まった種類の刺激を受け取る感覚細胞があります。
感覚 | 受けとる刺激 | 感覚器官 |
---|---|---|
視覚 | 光 | 目 |
聴覚 | 音(空気などの振動) | 耳 |
嗅覚 | におい(空気中の化学物質) | 鼻 |
味覚 | 味(水中の化学物質) | 舌 |
触覚 | 圧力などの機械的刺激 | 皮ふ |
脳と神経系
動物の反応の仕方として
- 感覚神経…感覚器官からの信号を脳やせきずいに伝える神経。
- 運動神経…脳やせきずいからの信号を筋肉に伝える神経。
がある。
落ちてくるものさしをつかむ実験
落ちてくるものさしをつかむ実験では、「目に光の光が入る→刺激は網膜の感覚細胞で信号に変えられて脳に伝える。→脳でその内容を理解し、どう反応するかが決定される。→脳から出た信号がせきずいを通って筋肉に伝わり運動が起こる。」の順に刺激が伝わります。
神経系
神経系は、中枢神経と末梢神経から構成されます。
- 中枢神経…神経系の中心となる脳とせきずい、脳では、刺激の信号を選び分けて判断し、それに対する反応の命令を出します。
- 末しょう神経…中枢神経から出て、枝分かれし、からだの隅々にいき渡る神経。刺激の信号を伝える感覚神経と運動神経があります。
信号の伝わり方
「刺激→感覚器官→感覚神経→せきずい→脳→せきずい→運動神経→筋肉→反応」の順に伝わります。
反射
熱いものに手をふれると、思わず手を引っこめる。とがったものに手をふれると思わず手をはなす。これは、生まれつき備わっているはたらきである。
これに対して、赤い信号を見ると自然に足が止まるのは、生まれつきではない。 はじめの、思わずおこる生まれつきの反応は反射であり、生まれてからの経験による反応は条件反射である。
からたを守り、生きていくためのどうしてもなくてはならないからだの反応のしくみで、生まれつき、神経の中に、反応のしくみができている。
反射は大脳に関係なくおこる。刺激が伝わるとすぐに、せき髄などにある特別な神経の道を通って、反応がおこるようになっている。大脳のほうにも報告はいくが、報告がとどいたときは、すでに反応がすんだあとである。やけどなどをしないためには、このようなはたらきが必要である。
反射の具体例
- ひとみの大きさの変化
- 急にごみがはいったときのくしゃみ
- 目にごみがはいったときの涙
- 電気を感じて思わず手を引っこめる
- 魚が音の反対方向ににげたり、流れ に向かって泳ぐなどの反応
条件反射
条件反射をおこさせる刺激と、その反射に無関係な刺激(条件刺激)の2つを同時にくり返し与えていると、条件刺激だけで反射がおこる。このように、何回か刺激を経験することで得た反射行動を条件反射という。条件反射には、大脳の灰白質が重要なはたらきをしているといわれている。
ヒトの中枢神経
脳は5つの部分からできている。
- 大脳…感覚の知覚や記憶・理解・感情・思考・判断・意識して行う行動などを支配している。
- 間脳…体温・水分・血圧などの調節を行っている。
- 中脳…姿勢の保持・眼球の反射運動などの調節を行っている。
- 小脳…運動や平衡感覚の調節を行っている。
- えんずい…呼吸運動、心臓の拍動、消化器官の運動などの調節を行っている。
せきずい
せきずいは、背景のなかを走っている神経細胞の束で、脳と末しょう神経の連絡経路になるとともに、一部の反射の中枢となっている。
神経細胞
神経細胞は、刺激の信号を伝えるために特殊化した細胞で、ニューロンまたは神経単位ともよばれる。神経細胞は、細胞体と樹状突起、軸索 からできている。軸索は神経突起ともよばれる。
神経の信号
神経の信号は電流によって伝えられるが、導線を電流が伝わるしくみとは異なる。ふつう、神経細胞の内部は、-の電気、細胞の外部は+の電気をもっている。この電気の+と-が、信号をおくるときだけ逆転し、この逆転がとなりへとなりへと伝わっていき、それによって信号が伝えられる。この信号は両方向に伝わる。
コメント