中1理科の「植物のなかま分け(分類)」のまとめです。「種子植物のなかま分け(分類)」「被子植物のなかま分け(分類)」「双子葉類のなかま分け(分類)」を今回はみていきます。いずれも入試やテストで頻出事項なので、丸暗記必須です。それでは、中1理科の「植物のなかま分け」のまとめをみていきましょう。
種子植物のなかま分け
種子植物は、被子植物と裸子植物に分けることができます。
- 被子植物…胚珠が子房の中にある種子植物。(例)アブラナ、サクラ、アサガオ、イネ
- 裸子植物…脂肪がなく、胚珠がむき出しになっている裸子植物。(例)マツ、イチョウ、スギ、ソテツ
被子植物
いろいろな植物を調べてみると、種子をつくる植物(種子植物)と種子をつくらない植物に分けることができる。このうち、種子をつくる植物は、さらに被子植物と裸子植物とに分けることができる。
被子植物は、花のなかでも重要なはたらきをする胚珠が子房でおおわれて保護されている植物である。この被子植物のなかにもいろいろな種類があり、それらの被子植物をさらにくわしく調べてみると、種子が発芽して最初に見られる葉、すなわち子葉が2枚のものと1枚のものという2つの大きなグループに分けることができる。
- 双子葉類…子葉が2枚のもののグループ(サクラ・ダイズ・タンポポ・ツバキ・カボチャ・アブラナ・キュウリなど)
- 単子葉類…1枚のグループのもの(イネ・ムギ・ユリ・ツユクサ・ネギ・トウモロコシ・ススキ・ランなど)
被子植物 | 子葉 | 根 | 茎の断面 | 葉(葉脈) |
単子葉類 | 1 | ひげ根 | ばらばらに分布 | 平行脈 |
双子葉類 | 2 | 主根と側根 | 輪状に並ぶ | 網状脈 |
双子葉類のいろいろな植物の花のつくりをさらに調べてみると、花弁がはなれている植物と、くっついている植物があることがわかる。花弁がはなれているグループを離弁花類、くっついているグループを合弁花類とよんでいる。
- 離弁花類…サクラ・アブラナ・ナズナなど
- 合弁花類…タンポポ・アサガオ・ツツジ・ヒマワリなど
裸子植物
胚珠が子房に包まれていない植物が裸子植物である。裸子植物にはソテツ・イチョウ・マツ・スギ・ヒノキ・モミなどがあり、いずれも木になる木本植物である。
裸子植物は、胚珠をつくる花と花粉をつくる花とが分かれている。すなわち離花と雄花に分かれている単性花である。さらに、ソテツやイチョウなど,雄花しかない雄株、雌花しかない雌株というように、ヒトなどの動物と同じように雌雄に分かれている植物もある。
- 胚珠…子房の中にある小さな粒
- 雌花…子房でなく、胚珠がむき出しでりん弁についている。
- 雄花…りん片は花粉のという袋がついていて、中には花粉が入っている。
イチョウ・マツ・スギ・ヒノキなどの裸子植物は、花粉が風によって運ばれる風媒花である。特にスギ花粉のように、春先、アレルギーを引き起こし、社会的にも大きな問題をもたらしている植物もある。
種子をつくらない植物
植物には、種子植物のほかに、シダ植物やコケ植物のように趣旨をつくらないなかまがあります。
シダ植物
シダ植物には、
- 維管束があり、根、茎、葉の区別がある。
- 葉緑体をもち、光合成をする。
- 胞子でなかまをふやす。葉の裏に胞子のうがあり、その中に胞子が入っている。
- 日かげやしめりけの多いところに生える。茎は、地中や地表にあることが多い。
シダ植物の例:イヌワラビ、ゼンマイ、スギナ、ヘゴ
<手順>
- 全体を観察する
- シダ植物の葉は緑色をしています。
- 葉の裏に胞子のうがあります。
- 葉の裏の胞子のうを乾燥させ、ルーペ(または、双眼実体顕微鏡)で観察する。
- 小さくて丸い形をした胞子が飛び出す。
<考察>
- シダ植物は、葉で光合成する。
- 地面から出た部分は、全部葉で、茎は地中にあります。
コケ直物
- 維管束がなく、根、茎、葉の区別がない。
- 体の表面から水を取り入れている。
- 葉緑体をもち、光合成をする。
- 胞子でなかまを増やす。雌株と雄株があり、胞子が雌株の胞子のうにできる。
- 日かげのしめったところに生える。根のように見える仮根は、体を地面に固定するはたらきをしている。
コケ植物の例:ゼニゴケ、スギゴケ
シダ植物とコケ植物の違い
- シダ植物には、維管束があり、コケ植物に、維管束がない。
- シダ植物には、葉・茎・葉の区別があり、コケ植物にはない。
植物のなかま分けの手順
<種子のあるなし>
種子があるか。ないか。ある場合は、種子植物。ない場合は、シダ植物か、コケ植物。
根・茎・葉の区別があり、維管束があれば、シダ植物、なければ、コケ植物。
<胚珠のありよう>
種子植物において、胚珠がむき出しの場合は、裸子植物、胚珠が子房の中にあるのが被子植物。
<単子葉類か双子葉類か>
被子植物において、子葉が1枚であれば、単子葉類、子葉が2枚であれば、双子葉類となります。
<花弁のつきよう>
双子葉類のうち、花弁が離れているのが、離弁花。花弁がくっついているのが、合弁花となります。
植物の分類の練習問題
次の問いに答えなさい。
- 花が咲き種子でふえる植物を何というか。
- 種子をつくらない植物は何でなかまをふやすか。
- 子房がなく胚珠がむき出しの植物を何というか。
- 胚珠が子房に包まれている植物を何というか。
- 芽生えのとき子葉が一枚の植物を何というか。
- 5の植物の根を何というか。
- 芽生えのとき子葉が二枚の植物を何というか。
- 7の植物の葉脈を何というか。
- 花弁が1つにくっついている植物を何というか。
- 花弁が一枚一枚離れている植物を何というか。
- 次の中から裸子植物を選べ。
ア:アサガオ イ:スギナ ウ:ススキ エ:イチョウ - 次の中から単子葉類を選べ。
ア:スギ イ:スギゴケ ウ:ツユクサ エ:サクラ - 次の中から離弁花類を選べ。
ア:エンドウ イ:ヒマワリ ウ:ツツジ エ:アサガオ - 次の中から光合成をする植物をすべて選べ。
ア:ゼニゴケ イ:スギナ ウ:ススキ エ:イチョウ - 次の中から根・茎・葉の区別がある植物を選べ。
ア:ゼンマイ イ:ホウセンカ ウ:イネ エ:スギゴケ
植物の分類の解答
- 種子植物
- 胞子
- 裸子植物
- 被子植物
- 単子葉類
- ひげ根
- 双子葉類
- 網状脈
- 合弁花類
- 離弁花類
- エ
- ウ
- ア
- ア、イ、ウ、エ
- ア、イ、ウ
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