中学理科では、植物のはたらきを学ぶ中で「葉のつくり」が重要なポイントとなります。葉は光合成を行う中心的な器官であり、葉緑体や気孔の役割、葉の内部構造などを理解することがカギとなります。また、葉の構造を知ることで光合成や蒸散のしくみも自然と身につきます。この記事では、テストや入試に出やすい葉のつくりとそのはたらきについて、図やキーワードを交えてわかりやすく解説します!
葉の内部構造


葉の内部構造を調べてみると、表皮・葉肉および葉脈から成ることがわかる。
表皮
葉の表と裏をおおっている部分。葉の内部を保護したり、水の蒸発を防いだりする。多くの植物では、葉の裏側に多数の気孔が見られ気孔を通して蒸散や気体の出入りが行われる。
- 蒸散…生きている植物のからだから 水が水蒸気となって出ていく現象。
- 気孔…葉の表皮の部分にあります。孔辺細胞の間にできたすき間です。ふつう、葉の裏側の表皮に多い。
葉肉
葉の表側と裏側の表皮にはさまれた葉の内部の部分で、葉緑体を多数ふくむ細胞から成る。葉肉は、さく状組織と海綿状組織に分けられる。両組織とも、光合成が行われる重要な場になっている。
- 葉緑体…光合成を行う緑色の粒。
- 光合成…植物の葉が日光を受けてデンプンなどの養分をつくるはたらきです。
- さく状組織…細胞が規則正しく並んでいる組織。
- 海綿状組織…細胞間にすき間が発達してスポンジ状になっている組織。
葉脈
葉脈とは、葉にみられるすじのようなつくり。網目状になっている網状脈と平行になっている平行脈があります。葉のつき方は、多くの日光が受け取れるように、上から見るとお互い重ならないようにできています。葉にある維管束で、茎の維管束につながっている。一般に、葉の表側には木部(道管など)、裏側には師部 (師管など)があり、それぞれ根・茎を通ってきた水や水にとけた養分の通り道、葉での光合成でつくられた栄養分が茎などへ移動するときの通り道となっている。
気孔は、葉の表皮の部分にあります。孔辺細胞の間にできたすき間です。ふつう、葉の裏側の表皮に多い。
気孔の重要な役割

気孔は植物の「呼吸口」として機能し、ガス交換の95%以上を担っています
- 昼間の気孔…光合成が活発な時に開く。二酸化炭素を取り込み、酸素を放出。同時に蒸散により水分を放出し、根からの水の吸収を促進。
- 夜間の気孔…光合成が停止するため閉じ気味になる。水分の過度な損失を防ぎ、植物の水分バランスを保つ。
葉の3つのはたらき

光合成
- 光エネルギーを使って養分を作る
- 葉緑体で行われる
- 二酸化炭素と水からデンプンを合成
- 酸素を放出
呼吸
- 酸素を吸って二酸化炭素を出す
- 光合成とは逆の反応
- 24時間続けて行われる
- 生命活動に必要なエネルギーを得る
蒸散
- 水分を水蒸気として体外に放出
- 主に気孔から行われる
- 根からの水の吸収を促進
- 体温調節の役割
蒸散について
蒸散は、根から吸い上げられた水が、植物の体から水蒸気として放出される現象。このことによって、根からの水の吸収がさかんになります。蒸散による水蒸気の放出はおもに、気孔を通して起こります。大気中の酸素や二酸化炭素なども主に気孔を通して出入りをします。
<蒸散の実験>
- 油を塗ります。水面からの水の蒸発を防ぎます。
- ワセリンを塗ります。気孔をふさぎ、蒸散をさせません。
A そのまま水にさしたもの
B 葉の表にワセリンをぬる
C 葉の裏にワセリンをぬる
この場合、水の減り方が多いものから順に並べると、A→B→Cとなります。
植物の葉は、光合成や水分調整など、生命活動に欠かせないはたらきをしています。葉の構造や各部分の役割をしっかり理解しておけば、光合成や植物全体のしくみの理解にもつながります。今回のまとめを活用して、テスト前の復習や苦手克服に役立てましょう!
植物の葉のつくりとはたらきまとめ
- 光合成は葉緑体で行われ、表皮細胞には葉緑体がない
- 気孔は主に葉の裏側に多く存在する
- 道管は水の通り道、師管は養分の通り道
- 呼吸は24時間行われるが、光合成は光がある時だけ
- 蒸散は根からの水の吸収を促進する重要な働き
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