【中学公民】三権分立のしくみの要点まとめ

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【中学公民】三権分立のしくみについてまとめます。

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三権分立のしくみ

三権分立わかりやす図
現代の民主主義国家の一般的な政治のしくみは、議会政治・三権分立(権力分立)・法治主義を基本とする。

三権分立は、国家権力を立法権・行政権・司法権に分散し、国家権力の濫用を防ぎ国民の自由と権利を守るしくみであり、権力分立を具体化したもの。

日本では、国の権力が一つの機関に集中して国民の自由がおびやかされないよう、国の政治組織を立法、行政、司法の三権に分け、それぞれを国会、内閣、裁判所が担当します。

世界各国の制度はさまざまで、アメリカ合衆国のように可能な限り権力の分立をはかる大統領制や、日本やイギリスの議院内閣制のような立法府と行政府の融合型の場合がある。

三権の関係

三権が互いに抑制し合い、均衡を保つことにより権力の行き過ぎを防止。バランスの取れた政治が行われている。

  • 国会と内閣の関係…国会による内閣総理大臣の指名、衆議院の内閣不信任決議に対し、内閣による衆議院解散で、均衡がはかられています。
  • 立法権・行政権と司法権との関係…内閣による最高裁判官の指名、国会による裁判官の弾劾裁判、裁判所による法律などの違憲審査で互いに抑制。
  • 国民審査…最高裁判所の裁判官に対して、主権者である国民が直接、投票によって、任命の可否について審査すること。

違憲審査制

国会の作る法律や内閣が行う命令・規則・処分が憲法に違反しているかどうかを審査する仕組み。具体的事件を通して審査する。

  • 憲法の番人…法律など合憲か違憲かについての最終決定権を持つ最高裁判所のこと。
  • 違憲判決の例…議員定数の不均衡を違憲とする判決がある程度で、あまり多くありません。

三権分立の理論

三権分立の理論は、ロックによって唱えられ、モンテスキューが著書『法の精神』の中で確立した。法治主義行政は、議会が定めた法律に基づいて行われ、司法は、法律に基づいて裁判を行うしくみ。

ロック
イギリスの思想家ロックは著書「統治二論(市民政府二論)」で、すべての人間は生命・自由・財産という自然権をもっていて、この自然権を守るため、人々に社会契約によって国家をつくったと考え、人民の代表者による議会政治を説きました。
モンテスキュー
権力分立の考えはロックが説きました。ロックは立法権と執行権(行政権)の分立と、立法権の執行権に対する優越を説きました。この主張を受けつぎ、三権分立論に発展させたのが、フランスの思想家モンテスキュー。

議院内閣制と大統領制の違い

権力分立を採用しながらも、内閣が議会の信任の上に成り立ち議会に責任を負うのが議院内閣制。これに対してアメリカの大統領制などでは、大統領は議会から独立し、議会に責任を負わない。

議会政治

議会政治は、国民が自ら選んだ代表者(議員)が議会を通じて、間接的に国民の意思を政治に反映させるしくみ。間接民主制・代議制・議会制民主主義ともいう。この議会政治のしくみでは、議会(国会)は国権の最高機関としての地位をもつ。

議会政治は、18世紀、近代市民革命以後イギリスで始まり、19~20世紀にかけて、多くの国で採用された。政治は、ルールを定め、対立や争いを解決に導くこと。一般的に国や地方自治体で行われている政治を指します。

  • 民主主義…みんなで話し合い、決定するやり方。国民主権と基本的人権が不可欠で個人の尊重を基本とする。
  • 直接民主制…国民や住民が直接話し合いに参加する。
  • 間接民主制…選挙で選ばれた代表者が集まって議会を作り、物事を話し合って決める。多くの国で採用され、「議会制民主主義(代議制)」とも言う。
  • 多数決の原理…話し合いでは多数の意見を採用することが一般的。結論を出す前に少数意見の尊重が必要。

以上が、中学公民「三権分立のしくみ」となります。

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