中学2年生の国語教材『字のない葉書』は、家族の愛情や戦時中の生活の様子を描いた感動的な随筆です。定期テストでは、筆者の心情や家族の関係、時代背景の理解が問われることが多く、深い読解力が求められます。本記事では、テストに出やすい重要ポイントをわかりやすく解説し、予想問題とともに紹介します。テスト対策や直前の復習にぜひ活用してください。
字のない葉書の定期テスト対策予想問題
教科書を読んで、次の問いに答えなさい。
問1:「字のない葉書」は、体験したことから考えたことを自由に書いた文章だが、このような文章のジャンルを何というか。漢字で書きなさい。
問2:「おびただしいはがき」とありますが、なぜ父は「おびたただしいはがき」を妹に持たせたのか。あとから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 疎開先で葉書を入手することは難しいと思ったから
イ 幼い娘への待遇を毎日確かめたかったから。
ウ 幼い妹が心配で、毎日の様子を確かめたかったから。
エ 離れていても妹とたくさん話がしたかったから。
問3:妹がどのような様子で、疎開していったのか。その様子をたとえた表現を教科書本文中から10字で抜き出しなさい。
問4:姉の姿を見て泣いた妹の心情を最もよく表われている言葉を次の語群を1つ選んで書きなさい。
【語群】期待 不安 満足 失望 安心 公開 希望 怒り 心配 不満
問5:「小さいのに手をつけるとしかる父も、この日は何も言わなかった」とあるが、それはなぜか。その理由を「~から。」とつながる形で、20字で抜き出しなさい。
問6:妹が帰ってきて、「声を上げて泣いた」父の心情として最も適しているものを、あとから1つ選び記号で答えなさい。
ア 迎えに行けなかったことを後悔しちえる。
イ 一人で精一杯生き延びた妹のたくましさに感動している。
ウ 疎開先での待遇に対する怒りを抑えられずにいる。
エ つらい思いをさせたことへの申し訳なさを感じている。
問7 この作品での「父」はどのような人物として描かれているか。最も適切なものを次から選び、記号で答えなさい。
ア 暴君だが、正義感が強い人物
イ 頑固だが、家族への愛情をもっている人物
ウ 普段から気が小さいが、家族を大切にしている人物
エ 感情的だが、協調性も兼ね備えた人物
字のない葉書の定期テスト対策予想問題解答
問1:随筆
問2:ウ
問3:遠足にでもいくように
問4:安心
問5:これくらいしか妹を喜ばせる方法がなかったから。
問6:エ
問7:イ
『字のない葉書』の重要ポイントまとめ
1. あらすじのおさらい
筆者の妹が病気で入院した際、父親が毎日葉書を出すように言う。妹から毎日返事が来ていたが、ある日を境に「字のない葉書」が届くようになる。その葉書を見て、父は何も言わずに泣く――家族の深い愛情と戦争の時代背景を感じさせる実話に基づく随筆。
2. テーマ(主題)
- 父の深い愛情と妹への思いやり
- 戦争という時代背景の中での家族の絆
- 言葉ではなく行動や沈黙で表す感情の深さ
3. 登場人物の特徴と心情
- 父親:厳格で無口な人物だが、妹のことをとても大切に思っている。葉書を通して励まし続け、最後は字のない葉書を見て泣く。
- 妹:病気で入院しながらも、父に欠かさず返事を書く健気さ。体調が悪化し、返事すら書けない状況に。
4. 印象的な場面
「字のない葉書」が初めて届いたときの父の様子
→ 無言で泣く姿から、心の動きや感情の大きさを読み取るのがポイント。
5. テストによく出るポイント
「なぜ父は泣いたのか?」
→ 妹の状態を葉書から察し、何も言わず涙を流した「沈黙の愛情表現」がポイント。
戦時中の生活や家族関係の特徴を問う問題も出やすい。
「表現技法」や「筆者の心情変化」など、記述問題にも注意!
6. 表現・技法
- 対比表現(普段の父と泣く父)
- 省略表現(言葉にせず気持ちを表す)
情景描写から心情を読み取る力が求められる。
7. 字のない葉書での2つの思い出
- 「私」が、女学校1年で初めて親元を離れたとき
- 末の妹が、終戦の年に学童疎開をしたとき
共通しているのは、父親と手紙に関する思い出であること。字のない葉書とは、宛名を父が書き、字の書けない妹がマルやバツを書いた葉書
8. 字のない葉書から読み取れること
暴君であったが、子供(家族)に惜しみなく愛情を注いでくれた今はなき父への思い
コメント