中学国語・文法「副詞」についてまとめています。
副詞とは
副詞は、主に用言を修飾し、様子・状態・程度などを表す単語。
例えば、
- 道をゆっくり歩く。(動詞を修飾する。)
- 問題が少し難しい。(形容詞を修飾する。)
副詞の性質
- 自立語で活用しない。
- 主に連用修飾語になる。
副詞の種類
副詞には
- 状態の副詞
- 程度の副詞
- 呼応の副詞
の三つの種類がある。
状態の副詞
「どのように」という状態を表す副詞。主に動詞を修飾する。
<例>
- しっかり、結ぶ。(様子を表す。) はっきり そっと
- さっそく行く。(時間関係を表す) しばらく たちまち
- ときどき忘れる。(頻度を表す。) いつも たまに
状態の副詞の注意点
状態の副詞には、擬態語・擬声語も含まれる。
・擬態語…様子・身振りを感覚的に表す。例 にこにこ(と)
・擬声語…音や声をまねて表す。 例 ドンドン(と)
状態の副詞には、擬態語・擬声語も含まれる。
・擬態語…様子・身振りを感覚的に表す。例 にこにこ(と)
・擬声語…音や声をまねて表す。 例 ドンドン(と)
程度の副詞
「どのくらい」という物事の程度を表す副詞。
<例>
- たいへん おもしろい。
- ちょっと食べる。
程度の副詞のポイント
・程度の副詞は、場所・方向・時間などを表す名詞を修飾することがある。
<例>やや上。(方向)/かなり昔。(時間)
・程度の副詞は、状態の副詞を修飾することがある。
<例>もっとゆっくり。
・程度の副詞は、場所・方向・時間などを表す名詞を修飾することがある。
<例>やや上。(方向)/かなり昔。(時間)
・程度の副詞は、状態の副詞を修飾することがある。
<例>もっとゆっくり。
呼応の副詞
下に決まった言い方がくる副詞で、話し手の気持ちを表す。ある言葉があると、下に決まった言い方がくることを「呼応」という。
- 否定(打ち消し)と呼応…決してうそはつかない。
- 推量と呼応…たぶん彼は来るだろう。
- 仮定と呼応…もし負けたら、大変だ。
- 疑問と呼応…なぜそんなことを言うのか。
- 希望と呼応…ぜひ教えてほしい。
- 比喩と呼応…まるで絵のような風景だ。
呼応の副詞は、「陳述の副詞」「叙述の副詞」ともいう。
【問題】副詞の練習問題
次の各文の副詞に線を付けよ。
(1)彼が設計したというそのビルは、たいそう立派な建物だった。
(2)いくら周りを捜しても、財布は見つからない。
(3)窓の外がざわざわとうるさいが、事件でもあったのか。
(4)その商品は人気があるので、入荷してもすぐに売り切れる。
(5)強い地震で、建物がぐらぐら揺れた。
(6)自分が何を話したのか全く覚えていない。
(7)田舎から東京に出てきたのは、ずいぶん昔のことだ。
【解答・解説】副詞の練習問題
活用しない単語で、用言を修飾しているものを中心に探す。
(1)たいそう
「たいそう」は、形容動詞「立派な」(立派だ)を修飾している。
(2)いくら
「いくら」は「ても」と呼応する副詞。
(3)ざわざわと
「ざわざわと」は、形容詞「うるさい」を修飾している。
(4)すぐに
「すぐに」は、動詞「売り切れる」を修飾している。
(5)ぐらぐら
「ぐらぐら」は、動詞「揺れ」(揺れる)を修飾している。
(6)全く
「全く」は「ない」と呼応する副詞。
(7)ずいぶん
「ずいぶん」は「昔」を修飾しているが、これも副詞。程度の副詞には、時間などを表す名詞を修飾するものがあるので注意する。
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