中学国語「助詞とその見分け方」についてまとめています。助詞は、格助詞、接続助詞、副助詞、終助詞と分かれていきます。それぞれのはたらき、用法を確認し、最後には、練習問題をつけていますので、演習を重ねて習得していきましょう。
助詞
助詞は、活用しない付属語です。自立語の後につき、意味を加えたり、語句どうしの関係を示したりします。
助詞は、自立語や他の付属語の後に付いて意味を付け加えたり語句の関係を示したりする付属語で、活用しない。活用しないので、文節に区切って、自立語か付属語かを見分ける。
助詞には、
- 格助詞
- 接続助詞
- 副助詞
- 終助詞
があります。それぞれについてみていきましょう。
■助詞の見分け方
- 付属語なので、文節の最初にはこない。
- 活用しない(活用する付属語は助動詞)。
- 必ず自立語と結び付いて文節を作り、文の成分や文節の関係を示す。
助詞「の」のはたらき
助詞の「の」は、格助詞であり、連体修飾語、主語を示す、体言の代用と3つのはたらきがあります。そこに、終助詞の「の」が加わります。
- 秋の風が吹く。→連体修飾語を作る
- 月の明るい夜。→主語を表す
- 登るのは困難だ。→体言の代用
- なぜそこに行くの。→終助詞
助詞「の」の見分け方
- 連体修飾語を作る=あとに体言がくる。
- 主語を表す=「が」に置き換えられる。
- 体言の代用=「もの(のもの)」「こと(のこと)」に置き換えられる。
- 終助詞の「の」主に、文の終わりについて、疑問、詠嘆、 感動、強意などの意味を表す。
格助詞
主として、体言につき、体言の下の語句との関係を示します。
- 主語をつくる。<例文>犬がほえる。
- 連用修飾語をつくる。<例文>絵を描く
- 連体修飾語をつくる。<例文>犬の種類
- 並列の関係<例文>犬と猫を飼う。
- 対象を示す<例文>荷物を持つ。
接続助詞
主として活用する語につき、さまざまな関係で前後をつなぎます。
- 確定の逆接<例文>勉強したけれど、不合格だった。
- 仮定の順接<例文>冬になれば、寒くなる。
- きっかけ<例文>声を出すと動く
- 並列の関係<例文>明るくて元気だ。
- 補助の関係<例文>話してみる。
副助詞
副助詞は、いろいろな語句につき、意味を添えます。副助詞は、話し手、書き手のとらえ方、取り上げ方をあらわします。
- 題目を示す<例文>日本は、風情がある。
- 並列を示す<例文>空も海も青い。
- 強調を示す<例文>今度こそ合格する。
- 限定を示す<例文>僕だけが知っている。
- 程度を示す<例文>10年ばかり前だ。
終助詞
文や文節の終わりにつき、話し手、書き手の気持ちや態度を示します。
- 疑問を示す<例文>彼も来るだろうか。
- 感動を示す<例文>いい天気だなあ。
- 禁止を示す<例文>大声を出すな。
- 依頼を示す<例文>答えを教えてね。
【問題】助詞の練習問題
(問1)次の文の下線部の助詞の意味・用法をそれぞれ選べ。
- 疲れようと、がんばる。
- 「その通りだ」と言う。
- 氷が解けて水となる。
- 雨が続くと、不作になる。
- 山田君と山へ行く。
- 動物園で象と猿を見る。
<選択肢>
ア 仮定の順接を示す接続助詞
イ 仮定の逆接を示す接続助詞
ウ 並列を示す格助詞
エ 引用を示す格助詞
オ 相手を示す格助詞
カ 結果を示す格助詞
(問2)次の下線部から、付属語を全て選び、記号で答えなさい。
ア あの懐かしいミツザワ書店が
イ 自分の読みたい本ばかり注文して
ウ じっと待っているかのように
エ 扉は、近々きっと開くのだろうから
(問3)次の例文の下線部の「で」と同じ意味(働き)で使われている「で」を含む文を、後から一つ選び、記号で答えなさい。
(例文)昨日、自動車で家族と牧場に出かけた。
ア 日本は平和である。
イ やかんでお湯を沸かす。
ウ 彼は疲れていたようである。
エ シラコバトが飛んでいる。
(問4)次の(例文)の下線部「の」と同じ働きのものを、あとから一つ選びなさい。
(例文)君の言うことはもっともだ。
ア 湖の見下ろせる山。
イ 早起きするのはつらい。
ウ 鮮やかな色の服。
エ それでいいのよ。
【解答・解説】助詞の練習問題
(問1)
- イ
- エ
- カ
- ア
- オ
- ウ
(問2)イ・エ
(問3)イ
(問4)ア
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