中学国語・作文「作文の出題形式と書き方」についてまとめています。出題形式(種類)に応じて、書き方の切り口が変わってきます。そのあたりについて、詳しく記述しています。それでは、中学国語・作文「作文の出題形式と書き方」です。
作文の種類
課題にしたがって書く作文には、パターンによっていくつかの種類がある。 いずれも、指示されたテーマ、段落構成、字数などの条件を守って書くことが重要である。
題が決まっている作文
- 題の意味や、その出題意図をとらえ、作文の主語を考える。
- 題に合わせていくつかの材料をそろえる。
- 条件に沿って、文章の展開や段落構成を考える。
立場を決めて書く作文
- いくつかの意見のそれぞれの内容をする。
- 意見をよく比較して長所や短所をとらえる。
- との意見に賛成するか、自分の立場を決める。
- その意見に賛成の立場をとる根拠を説明する。
- 他の意見に反対の立場をとる根拠を説明する。
- 最終的な自分の考えをまとめる。
→根拠を述べることで、説得力のある意見となる。
データ分析型作文
- グラフや表は何について調べたものかを確認する。
- データを正確に読み取る。 (グラフの縦軸と横軸の関係、表の項目の関係、数値などのデータの変化からわかることなど)
→他に比べて、数値が極端に多いところや、極端に少ないところ。二つを比べているものは、その数値の差や変化が大きいところ。などをみるといい。 - データからわかったことを説明する。
→データはどんな事実を物語っているか。
→事実からどんな問題点が浮かび上がってくるか。 - 自分の考え、意見をまとめる。
※単に「○○は何%だった。」などと数値をとらえるだけでなく、そこから傾向をつかむことが大切。
文章読解型作文
- 与えられた文章の文脈や内容を読み取る。
- 論理的文章の要旨、文学的文章の主題を読み取る。
- 俳句や詩であれば、その意味を解釈し、主題を読み取る。
- 与えられた課題に即して、自分の体験、見聞を材料としてそろえる。
- 材料を根拠にして、自分の考え、感想をまとめる。
作文の構成のしかた
段落構成では、読む人にわかりやすく伝えるためには、文章の構成を工夫することが大切である。
二段落構成の例
- 第一段落:体験・見聞
- 第二段落:感想・考え・意見
三段落構成の例
- 序論(書き出し):問題提起
- 本論(展開):体験・見聞
- 結論(結び):意見のまとめ など
文章の構成
意見を述べる文章では、自分の意見をどのように示すかによって、文章の構成が変わる。
- 頭括式…意見・根拠(初めに意見を述べ、あとに根拠を示す。)
- 尾括式…根拠・意見(初めに根拠を示し、あとに意見を述べる。)
- 総括式…意見・根拠意見のまとめ (意見を示してから根拠を述べ、最後に再び意見をまとめる。)
作文の流れ
制限字数によりますが、中学生用、高校入試で多い600字程度の作文では、三段落構成とし、「主張(自分の意見)」→「理由・根拠」→「まとめ」となります。ただし、都道府県によっては、あらかじめ「この構成(型)や流れ」で書きなさいと指定する場合もあるので気をつけておきましょう。
- 第一段落…自分の意見(主張)最も言いたいこと
- 第二段落…そう考える理由や、具体的事例をあげて記述していくこと
- 第三段落…終わりとして、まとめを記述する。
第一段落(主張)
作文はいわば、「自分の考え」を記述していくことです。その「自分の考え」をずばり第一段落に記述します。テーマ・題材にに対して、「こう考える」という、「自分の考え」 をはっきり表すことが最も大切だから、最初に記述するということです。これなら、自分の考えがはっきりと読み手に伝わります。この第一段落に、理由や根拠などを記述してだらだらと長くするのは避けましょう。何を言いたいのかわからなくなります。
第二段落(根拠)
第二段落では、「理由」や「具体例」は自分の考えにそったものを記述します。第一段落で「こう考える」と記述しています。第二段落では、「それにはこんなわけがある」の形の、「こんなわけがある」(こんな事実がある)ということを記述していきます。
根拠や理由に「具体的な事例」をとりあげると説得力がまします。その具体的事例は、「事実」にあまりこだわらなくてもいいです。テーマや題材によっては、省略してもいいし、創作をしてもいいです。 例えば「水泳が好きだ。」と主張して、「気が向いたときに、一人でやれるからだ。」でも十分な理由となります。
根拠や理由を記述する上で、大切なことは、「自分の考え」と矛盾しないということです。
第三段落(まとめ)
「まとめ」は第一段落の主張を言いかえて記述していく、最後のしめくくりです。第一段落「こう考える」→第二段落 「こんな理由がある。」→第三段落「だからこうしていきたい」といった流れです。前向きに「こうしていきたい」と結びましょう。
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