中学2年生の国語の定番教材「走れメロス」は、友情や信頼、そして人間の誠実さを描いた名作です。定期テストでは、登場人物の心情や場面ごとの描写、作者の意図など、幅広い視点からの出題が予想されます。本記事では、定期テストに出やすいポイントを整理し、予想問題も掲載。テスト直前の総復習や苦手克服にぜひ役立ててください。
走れメロスの定期テスト対策予想問題
「やめてください。走るのはやめてください。~勇者は、ひどく赤面した。」の部分の教科書を読んで次の問いに答えなさい。
問1:「王様がさんざんあの型をからかっても」とありますが、王はセリヌンティウスをどのようにからかったと思われますか。適切なものを次から1つ選び、記号で答えよ。
ア:人質になった気分はどうだと、窮地にいるセリヌンティウスのことをおもしろがった。
イ:メロスが自分の命を惜しがって、セリヌンティウスを裏切るにちがいないとあざけった。
ウ:友情と自分の命とどちらが大切なのかと、セリヌンティウスを動揺させるようなことを言った。
エ:素直に許しをこえば許してやらないわけでないと、セリヌンティウスの気を引いた。
問2:「訳のわからぬ大きな力」とほぼ同じ内容を表す言葉を文章中から十二字で抜き出しなさい。
問3:メロスが日没寸前に刑場に勢いよく入り込んだことが表現されている一文を文章中から探し、初めの五字を抜き出しなさい。
問4:「群衆の中からも、歔欷(きょき)の声が聞こえた」とあるが、ここに表れた群衆の気持ちとして最も適切なものを次から1つ選び、記号で答えなさい。
ア:感動 イ:同情 ウ:憐れみ エ:驚き
問5:「顔を赤らめて、こう言った。」とあるが「顔を赤らめ」た様子から、王のどのような気持ちが読み取れるか。次の文の( )に当てはまる言葉を簡潔に答えなさい。
文:今までの自分を( )気持ち。
問6:「おまえらは、わしの心に勝ったのだ。」の「わしの心」とはどのような心か。次の文の( )に五字で当てはまる言葉を文章中から抜き出しなさい。
文:信実は( )だという、人間不信の心。
問7:この文章では、どのようなことが中心に描かれているか。次の文の(A)は一字、(B)は、二字、(C)は五字で当てはまる言葉を文章中から抜き出しなさい。
文:メロスが(A)をかけて、(B)を果たすことで、王の、信実は(C)だという、不信の心を打ち破ったこと。
走れメロスの定期テスト対策予想問題の解答
問1:イ
問2:もっと恐ろしく大きいもの
問3:日はゆらゆ
問4:ア
問5:恥じる
問6:空虚な妄想
問7:A命 B約束 C空虚な妄想
『走れメロス』の重要ポイントまとめ
1. あらすじをおさえる
メロスは親友セリヌンティウスを信じ、王の疑いを晴らすために命がけで走る物語。最後は王がメロスの誠実さに心を打たれ、改心する。
2. テーマ(主題)
- 人間の信頼と友情
- 誠実さとは何か
- 正義と疑いの対立
3. 登場人物の特徴と心情の変化
- メロス:正義感が強く、信じた人を裏切らない性格。途中で弱さも見せるが、最後まで約束を守る。
- セリヌンティウス:無実の罪で捕まるが、メロスを信じて待ち続ける。
- ディオニス王:人間不信だったが、メロスたちの友情に心を打たれ、信じることの大切さを知る。
4. 印象的な場面・セリフ
「人の心を疑うのは、いちばん悲しいことだ。」
「信じられているから、走るのだ。」
→ こうしたセリフは、心情やテーマに関する記述問題でよく出題されます。
5. 語句・表現技法
- 擬人法:「太陽が目にしみた」
- 比喩:「風のように走るメロス」
- 文末表現の変化(例:「〜であった」→「〜だ」)による語りの勢い
6. 構成の工夫
クライマックス(走るシーン)で文章のテンポが速くなり、緊迫感を演出している。
起承転結がはっきりしており、物語の山場をつかみやすい。
7.メロスが王城に乗り込んだ理由
町を暴君ディオニスから救おうと考えたから。
8.メロスが王と交わした約束
- 妹の結婚式のために、一度村へ帰る
- 三日目の日没までに王城に戻り、処刑される。
- 自分の身代わりに、親友を人質とする。
9.メロスの心情の変化
披露していた肉体が、うとうとして眠り、起きて清水を飲んだことによって、回復したことにより、自暴自棄の状態から希望を持つまでに変化した。
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