中3理科の「等速直線運動と慣性の法則」についてまとめています。等速直線運動と慣性の法則のほかに。作用と反作用などにもふれています。それでは、中3理科「等速直線運動と慣性の法則」をみていきましょう。
等速直線運動
等速直線運動は、速さがかわらず、一直線上に動く運動です。運動している物体に、その運動の向きに力がはたらいていないとき、物体は等速直線運動をします。
等速直線運動の時間・速さ・距離の関係グラフ
- 時間を横軸、速さを縦軸にとってグラフをかくと、横軸に平行な直線になります。
- 等速直線運動をする物体のグラフは、原点を通る直線になります。移動距離は時間に比例します。
力がはたらかない運動実験
水平な台の上を運動する台車を調べます。
<手順>
記録タイマーのスイッチを入れ、台車を手のひらでポンとたたき、運動を記録タイマーで記録します。テープの記録をもとに次の1~4の処理を行います。
- テープ5打点(または6打点)ごとの台車の進んだ距離をはかり、表に記入する。
- テープ5打点(または6打点)ずつ切って、台車に並べてはる。
- 台車の速さと時間の関係をグラフにする。
- 台車の進んだ距離と時間の関係をグラフにします。
<結果>
打点(打) | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 |
距離(cm) | 10 | 18 | 26 | 34 | 42 | 50 |
- 時間と距離は比例し、時間が経っても速さは一定。
慣性の法則
慣性の法則とは、「物体は外から力を加えない限り、製糸しているときはいつまでも静止し続ようとし、運動しているときはいつまでも、等速直線運動を続けようとする」法則のことをいいます。物体のもつこのような性質を「慣性」といいます。すべての物体は慣性をもちます。
<例>
- だるま落とし…力を受けた部分だけが横に動き、他の部分は落下します。
- バスの発射…発車のとき、状況は静止の状態を続けようとして、後ろに傾きます。
- バスの停車…停車のとき、乗客は運動の状態を続けようとします。
力がつり合っているときの運動
運動している物体に力がはたらいている場合でも、それらの力がつり合っているときは等速直線運動をします。
- (例)一定の速さで走行する自動車では、エンジンの力と摩擦力などがつり合っています。
力をおよぼし合う運動
2つの物体の間にはたらく力…2つの物体の間にはたらくとき、たがいに向きが反対で大きさの等しい力がはたらきます。
作用と反作用
物体Aが物体Bに力を加えるときには、物体Aは物体Bから必ず力を受けます。このとき、物体Aが物体Bに加える力を作用、物体Bが物体Aにおよぼす力を反作用といいます。
- 作用と反作用の大きさは等しく、同一直線上にあり、向きが反対です。

作用と反作用
ばねの一端を固定し、もういっぽうの端を手で引っ 張ってみると、手を引いた向きとは反対の向きにばねが手を引っ張っている。また、ブランコにのった人が、隣のブランコにのった人を引っ張ると、自分も相手のほうに引き寄せられる。このとき、一方の力を作用といい、他方の力を反作用という。
法則
作用と反作用の法則は、同じ直線上ではたらき、大きさが等しく、向きが反対で、それぞれ別の物体にはたらいている法則。ニュートンの運動の第三法則ともいう。2つの物体の間で、一方が他方に力をはたらかせるとき、必ず相手からも自分のほうに対して力がはたらいていることから生じます。
- 大きさが等しい
- 向きが反対
- (作用点が同じ)※重力などは例外
作用・反作用の関係にある2力を見つけるポイントは、作用点を見ることです。力がはたらく点である作用点が同じだからです。その作用点からそれぞれ別の物体に逆向きにはたらいている力を見つければいいのです。
例えば、物体が床に置いてある場合のことを考えてみてください。
- 物体が床を押す
- 床も物体を押し返す
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