中学地理「オセアニア州」についてまとめています。オセアニア州に関して、自然環境、歴史、移民、環境問題などにもふれています。それでは、中学地理「オセアニア州」です。
オセアニア州
オセアニアは、オーシャン(大洋)という言葉から作られた地域名です。オーストラリアとミクロネシア、メラネシア、ポリネシアと呼ばれる太平洋の島々からなります。ハワイとニュージーランドはポリネシアに属します。
オセアニアの自然環境
オーストラリア大陸は、内陸の降水量が極めて少なく、草原か砂漠です。南東部・南西部には降水量でが比較的多く、農業が盛んで人口が集中しています。
ニュージーランドの気候は、オーストラリア南東部に似ていますが、火山や氷河がある地域もあります。太平洋の島々は、主に降水量が多い熱帯で、太平洋には火山やサンゴ礁が多いです。サンゴ礁でできた美しい風景の島々は、多くの観光客が訪れます。一方で、水や耕地は不十分です。また、温暖化による海面の上昇で水没の危険がある島もあります。
オセアニアの産業
降水量などの自然環境に影響されやすくなっています。
オーストラリアの牛・羊の飼育
主に、牛肉用の牛や羊毛用の羊の飼育が盛んで、各地で放牧が行われています。牧草がよく育つ北東部、南東部と南西部が中心です。降水量が少ない内陸部や、降水量が多いですが土の養分が少ない北部では、牧草が育ちにくいため家畜か多くありません。
オーストラリアでの農作物の栽培
南東部・南西部は羊や牛の飼育と組み合わせて、小麦などを栽培する代表的な農業地帯です。北半球と季節が逆になることを利用して、他国の生産が少ない時期に日本など世界各国に輸出しています。南東部のかんがい地域では、日本人移民が伝えた稲作が、牧草や小麦の栽培と組み合わせ大規模に行われています。
ニュージーランド
ニュージーランドは、畜産が盛んです。適度な降水があり、牧草がよく育つため、北東を中心に酪農用の乳牛や羊肉の用の羊の飼育が盛んです。比較的降水量の少ない南東側では、羊毛用の羊を飼育しています。東側では偏西風が山脈にさえぎられるために、西側に比べると降水量が非常に少ないです。
オーストラリアの鉱山資源
オーストラリアは、鉱山が豊富で北西部の鉄鉱石、北東部・南東部の石炭などは、地面を直接削る露天掘りによって、大規模な効率の良い採掘行い、鉄道で港に運んで輸出しています。原油、天然ガスは、各地の油田、ガス田からパイプラインで大都市へ送られています。日本にとって、オーストラリアの鉄鉱石、石炭、天然ガスは、重要な輸入品です。
移民と多文化社会
移民の国オセアニアは、オーストラリアなどイギリスの植民地だった国があります。オーストラリアの開拓は、元々は、先住民アボリジニーが住んでいました。18世紀末にイギリスから移住が始まり、イギリス系の人々が国づくりの中心となっていきました。
第二次対戦後のオーストラリア
イギリス以外からも移民を積極的に受け入れています。1945年から74年において、イギリス、アイルランドを中心としたヨーロッパからの移民が多いです。かつてオーストラリア植民地としていたイギリスと結びつきが強いです。20世紀前半は白人以外の移民を制限していたこともあり、ヨーロッパからの移民が多いです。
1975年から2008年において、東アジア、東南アジアなどアジアからの移民が増えました。白人以外の移民の制限がなくなり、地域的に近いアジアからの移民が増えたと考えられています。
先住民との共存
先住民の伝統生活は、狩猟・採集によるものでした。今では先住民以外の国民とほとんど変わらない生活スタイルとなり、伝統的文化の保存が課題になっています。先住民と他の国民の間に社会的・経済的格差が残っていて、それを解消するための努力も続けられています。
オーストラリア社会では、イギリス系以外の住民の増加により、様々な文化を互いに尊重しあう、多文化社会へと大きく変化しています。公用語の英語によって、社会のまとまりを保ちつつ、異文化理解のために外国語教育などの取り組みが進められています。
オーストラリア環境問題
オゾンホールは、地球のまわりを覆い、太陽からの有害な紫外線を弱める働きがあります。オゾン層が、北極・南極上空で薄くなり、穴が開いたような状態になっていることです。紫外線は、皮膚はなどの原因になります。エアコンやスプレー缶など使われてきた化学物質のフロンが大気中に増えたことを主な原因です。
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