中学3年の理科(地学)で学ぶ「天体の日周運動」は、太陽・月・星が東から昇り、西に沈むしくみを理解する重要単元。地球の自転によって、天体が1時間あたり約15°動いて見える現象で、特に「北の空では北極星を中心に反時計回り」「南の空では東→南→西へ沈む」など、方角ごとの動きがテストによく出題されます。本記事では、図解付きでわかりやすく整理し、定期テスト・高校受験に役立つ問題も多数掲載。天体の動きを得点源に変えましょう!
日周運動とは
地球の自転により、太陽や月、星などの天体が東から西へ動いて見える現象
- 地球は西から東に自転している!
- 1時間に約15°移動
- 24時間で360°(1周)移動するため、1時間あたり15°の角度で移動して見える
地球が北極と南極を結ぶ線(地軸)を軸として、西から東へ約1日に1回転すること。太陽や星の日周運動は、地球の自転によって天球が1日に1回転して見える見かけの運動です。
地球と星の距離について、星座をつくる星と地球との距離(単位は光年、1光年は1年かかって進む距離で、約9兆5千億km)は、それぞれ異なるが、とても遠いので、天球にはりついて見えます。
太陽の日周運動
太陽は、朝、東からのぼり、昼に南の空でもっとも高くなり、夕方の西の空に沈んでいきます。また、太陽の動く速さは一定です。
太陽の南中
太陽が南の空でもっとも高くなるときのこと。このときの高度を南中高度といいます。
天球
太陽は大きな丸いてんじょうを移動していくように見えます。この丸いてんじょうがつづいているものと考えた大きな球面のこと。
太陽の動きの実験
透明半球を使って、太陽の1日の動きを調べます。
<手順>
- 白い紙に透明半球と同じ直径の円をかき。中心を通る2本の直角な線を引きます。方位磁針で方位を決めて、装置を固定します。
- 太陽の位置を、サインペンで印をつけて記録します。
- つけた印を滑らかな線で結び、透明半球の縁までのばします。
<結果>
- 太陽は東の空から南の空を通り、西の空へと動きます。1時間ごとにつけた印と印の間の長さはほぼ一定になっています。
<考察>
- 太陽が動く速さは、一定で、もっとも高くのぼったとき、真南の方角に見えます。
透明半球の使い方
1時間ごとにフェルトペンの先の影が円の中心にくるようにして印をつけていき、それらの点を曲線で結んでふちまでのばすと、その線が太陽の動きを表します。また、打点間はすべて等しい長さになることから、太陽は、一定の速さで動いていることがわかります。
星の日周運動
- 南の空の星の動き…太陽の動きと似ています。
- 北の空の星の動き…北極星をほぼ中心として反時計周りに回っています。
わたしたちのいる地点と北極星近くを結ぶ線を軸として、東から西へ約1日で1回転していまう。このような星の動きのことを星の日周運動といいます。
- 星や太陽…1時間で15°(360°÷24時間)で動きます。
- 天頂…観察者の頭の真上。
月の日周運動
月も太陽と同様に東から西へ動く。月も、地球の自転によって、空を東から昇って西へ沈むように見える動きをします。実際には月が動いているわけではなく、地球が自転しているためにそう見えるのです。
- 月の満ち欠けは約29.5日周期。
- 空の中での移動速度は、太陽や星とほぼ同じで、1時間に約15度。
- 地球の自転(西から東への回転)が原因で、天体はすべて東→南→西の方向に動いて見える。
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