【中1理科】溶解度と再結晶の要点まとめ・テスト対策問題です。
溶解度の要点
100gの水に溶かすことができる物質の限界の量を溶解度といいます。その限度の量まで溶けている水溶液を飽和水溶液といいます。溶解度は、物質の種類や水の温度によって決まっています。ふつう、水の温度が高いほど、溶解度は、大きくなります。
再結晶
水に溶けている物質を取り出す方法として、
- 高温の水溶液を冷やす
- 水溶液の水を蒸発させる。
がありますが、取り出した個の粒は、規則正しい形をしています。その形は物質ごとに決まっていて、その粒を結晶といいます。また、一度、溶かした物質を、再び結晶として取り出すことを再結晶といいます。再結晶を利用すると、純粋な物質を得ることができます。
水溶液を冷やす方法
物質が水に溶ける量が減るため、溶けきれなくなった物質を結晶として出てきます。
水溶液の水分を蒸発させる方法
水溶液の水を蒸発させると水が減り、溶けきれなくなった物質が結晶として出てきます。食塩は、溶解度が温度によりあまり変化しないのでこの方法が適しています。
水溶液に溶けている物質をとり出す再結晶の実験
<手順>
- ミョウバンを湯に溶かしてから、水で冷やしその時の様子を観察する。
- 食塩でも同じように実験する。
- 1で冷やした液をろ過(※注)する。
- 2で冷やした後の食塩水を加熱し水を蒸発させる。
- 3と4で現れた固体をルーペで観察する。
<結果>
- 1,2では、ミョウバンの水溶液では白い粒が多く見られるが、食塩水では何も見られない。
- 5では、それぞれの固体の形には特徴がある
<考察>
ミョウバンは水溶液を冷やすと物質を取り出すことができます。食塩水は水溶液を冷やしても物質を取り出すことはできませんが、水溶液の水を蒸発させると物質を取り出すことができます。
(※注)ろ過の操作
<手順>
- ろ過は、水でぬらし、ろうとに密着させる。
- ろうとのあしの長い側をビーカーの内壁につける。
- ガラス棒はろ過の厚い部分にあてる。
- 液は、ガラス棒を伝わらせながら少しずつ注ぐ。
質量パーセント濃度
質量パーセント濃度は、水溶液に含まれている溶質の質量の割合を百分率で表したものです。
【問題】溶解度と再結晶の対策問題
表は、100gの水に溶けるホウ酸の質量と水の温度との関係を表しています。あとの問いに答えなさい。
水の温度(℃) | 20 | 40 | 60 | 80 |
---|---|---|---|---|
100gの水に溶けるホウ酸の質量(g) | 4.9 | 8.9 | 14.9 | 23.6 |
(1)20℃の水500gには、ホウ酸は何g解けるか求めよ。
(2)80℃の水50gには、ホウ酸は何g解けるか求めよ。
(3)60℃の水200gにホウ酸20g溶かして水溶液をつくった。
①この水溶液には、あと何gのホウ酸を溶かすことができるか求めよ。
②この水溶液の温度を20℃に下げると、何gの結晶が出てくるか求めよ。
(4)40℃の水600gのホウ酸を限度まで溶かし、飽和水溶液を作った。
①この水溶液の質量パーセント濃度は何%か。四捨五入して整数で求めよ。
②この水溶液の温度を20℃に下げると、何gの結晶が出てくるか求めよ。
【解答・解説】溶解度と再結晶の対策問題
(1)24.5g
4.9×5=24.5gとなる。
(2)11.8g
(3)
①9.8g
よって、29.8-20=9.8g
②10.2g
よって、あふれ出す結晶=20-9.8=10.2g
(4)
①8%
よって、8g
②24g
4.9×6=29.4g
53.4-29.4=24
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