中学2年国語で学ぶ漢詩「春暁(しゅんぎょう)」は、中国の詩人・孟浩然(もうこうねん)による有名な作品です。春の朝の情景や心の動きが、美しいリズムと漢字の言葉で描かれており、テストにもよく出題されるポイントが多く含まれています。本記事では、『春暁』の内容や表現技法、読み方のコツなどをわかりやすく整理し、定期テストでよく出る問題形式も合わせて紹介します。暗記だけでなく、意味の理解を深めることで得点アップを目指しましょう!
- 作者:孟浩然(もうこうねん)唐代の詩人
- 詩の形式:五言絶句 構成法:起承転結
- 歌われた季節:春
- 詩の内容:春の朝、寝床の中で感じる明るくのどかな気分
- 表現の特徴:押韻(おういん)は、第1・2・4句、体言止めが第3句
春暁の練習問題
次の漢詩を読んで、後の問いに答えなさい。
春眠不レ覚レ暁 「 」
処処聞啼鳥 処処啼鳥(しょしょていちょう)を聞く、
夜来風雨ノ声 夜来風雨(やらいふうう)の声(こえ)、
花落ツルコト知ル多少 花(はな)落つること(おつること)知る(しる)多少(たしょう)。
問1 漢詩の中の「春眠不覚暁 」の「 」に当てはまるように書き下し文に改めなさい。
問2 処処聞啼鳥 に訓点を付けて、訓読文に改めなさい。
問3 この漢詩の種類(形式)と構成法をそれぞれ漢字四字で答えなさい。
問4 夜来風雨の声を読むとおりに、すべてひらがなで書きなさい。
問5 漢詩の題名を詩の中の漢字を使って漢字二字で答えなさい。 また、それを口語訳すると、どういう意味になるか 答えなさい。
問6 「花落つること知る多少」ついて説明したものとして適切なものを次から選び記号で書きなさい。
ア 作者は、花が少し散ったのではないかと心配している。
イ 作者は、たくさんの花が咲いていた庭を空想している。
ウ 作者は、たくさん花が落ちている庭を眺めている。
エ 作者は、庭にたくさん花が落ちた様子を想像している。
春暁の練習問題の解答
問1 春眠暁を覚えず
問2 処処聞二ク啼鳥一ヲ
問3 種類:五言絶句 構成法:起承転結
問4 やらいふううのこえ
問5 題名:春暁 口語訳:春の夜焼け
問6 エ
『春暁』の意味・表現技法・覚え方のポイント
原文
春眠不覚暁(しゅんみん あかつきを おぼえず)
処処聞啼鳥(しょしょ ていちょう を きく)
夜来風雨声(やらい ふうう の こえ)
花落知多少(はな おつること しる たしょう)
意味のまとめ(現代語訳)
春眠不覚暁:春の眠りは心地よく、夜明けにも気づかず寝ていた。
処処聞啼鳥:あちこちから鳥の鳴き声が聞こえてくる。
夜来風雨声:昨夜は風と雨の音がしていた。
花落知多少:どれくらいの花が散ってしまったのだろうか。
▶ 全体の意味:
春の穏やかな朝、うたた寝から目覚めた詩人が、鳥の声や雨風に思いをはせ、花の散りゆく春のはかなさを感じている情景です。
表現技法
技法名 | 内容 |
---|---|
対句 | 上の2行と下の2行が、形式・意味ともに対応している。 |
擬音(ぎおん) | 「啼鳥(ていちょう)」や「風雨声」によって音を感じさせる。 |
情景描写 | 春の朝の静かな雰囲気と自然の移り変わりを描写している。 |
覚え方のコツ
- 「春=眠い・心地よい」→“春眠不覚暁”でまずイメージをつかむ。
- 「鳥の声」「風雨」「花」=春の三大イメージとしてまとめて覚える。
- 1句目→眠り、2句目→目覚め、3句目→回想、4句目→しみじみ感、この流れを意識して読むと覚えやすい!
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