高校入試数学で多くの受験生がつまずく単元の一つが、「三平方の定理を用いた空間図形の問題」です。立体の中に隠れた直角三角形をどう見つけ、どのように定理を使っていくかがポイントとなります。本記事では、三平方の定理の基本から、空間図形への応用方法、そして頻出の演習問題までを丁寧に解説。苦手を克服し、得点源に変えていきましょう!
空間図形と三平方の定理の練習問題
図のように、すべての辺の長さが6の正四角錐O-ABCDがあり、辺AB,BCの中点をそれぞれM,Nとして△OMNをつくる。次の問いに答えなさい。
(1)辺MNの長さを求めなさい。
(2)△OMNの面積を求めなさい。
(3)正四角錐O-ABCDの体積を求めなさい。
(4)頂点Bから平面OMNに下ろした垂線の長さを求めなさい。
空間図形と三平方の定理の練習問題の解答
(1)3√2
正方形ABCDの対角線ACを引き、中点連結定理より3√2
(2)9√5/2
△OMNは二等辺三角形。高さは三平方の定理で求める。
(3)36
高さは三平方の定理で求める。
(4)3√5/5
B-OMNの体積=O-BMNの体積に着目して方程式を利用して解く。(同じ体積を2方面から求めていることの利用)
2方面シリーズ(空間図形編)

三平方の定理 × 空間図形|図の見方と解き方のコツまとめ
【1】立体の中に「直角三角形」を探す
- 空間図形では、立方体・直方体・三角柱などの対角線や辺に注目すると、隠れた直角三角形が見つかります。
- 点と点を結ぶ線分を想像して、三辺のうち2辺の長さがわかれば、残り1辺を三平方の定理で求められます。
【2】必要な平面を切り取って考える
- 複雑な立体は、1つの面(たとえば底面・側面・断面)に注目して平面図形に分解すると考えやすくなります。
- 実際のテストでも、図に補助線を引いて、直角三角形がどこにあるのかをはっきりさせるのがポイントです。
【3】三平方の定理の基本を活用
- 直角三角形の2辺(直角を挟む辺)がわかれば、斜辺(対角線など)を求めることができます。
- 逆に、斜辺と1辺がわかれば、もう1辺を求められます。
【4】よく出るパターンを押さえる
- 立方体の対角線の長さを求める問題
- 三角柱や正四面体で、高さや対角線の長さを求める問題
- 空間内の2点間の距離(点Aから点Cまでの最短距離など)
【5】図を立体的にイメージする練習を!
教科書や問題集の図を見ながら、手でなぞったり、紙を折って立体的に再現してみると理解が深まります。
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